金融庁、中央青山の一部業務停止命令へ・カネボウ粉飾で

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 金融庁は8日、中央青山監査法人に対し、カネボウ粉飾決算などで所属会計士の不正を未然に防ぐ内部管理体制に重大な不備があったとして、週内にも監査業務の一部停止命令を出す方針を固めた。期間は1―2カ月となる見込みで、すでに監査を担当している一部企業への監査業務も停止の対象となる。多くの大企業の監査を担っている4大監査法人に業務停止を命じるのは初めて。金融庁は監査先企業への影響を最小限に抑えるために、処分の発動時期については配慮する見通しだ。

 中央青山への処分は公認会計士の監査を公的な立場から審査する公認会計士・監査審査会に諮ったうえで正式決定する。同審査会は9日に開かれる予定。金融庁は所属会計士が2004年に表面化したカネボウ粉飾決算に加担した容疑で起訴されていることなどを重視し、異例の厳罰処分に踏み切ることにした。