国際会計基準の中間業績、英が発表期限の延長容認

 【ロンドン=田村篤士】英国の金融監督機関である金融サービス機構(FSA)は国際会計基準(IAS)で中間業績を発表する上場企業に対し、特別に発表期限の延長を認める。企業の対応が間に合わないという声に応えた。同基準の欧州企業への全面適用まで2カ月を切っており、企業の準備の遅れに懸念が広がっている。

 FSAはロンドン証券取引所の上場承認や規制権限を持つ。上場企業は決算期終了から90日以内に業績内容の開示を求められているが、FSAは来年のIASベースの中間業績に限って120日に延長する方針を決めた。上場企業に通知した。欧州連合(EU)は欧州上場企業に対して来年の年間ベースの連結決算からIASの利用を義務付ける。ロンドン証取の規則では中間業績からIASでの開示を求められるが、FSAは「移行準備の困難さに配慮する」としている。企業の会計システムの修正の遅れや、IASに精通した会計士の不足などが響いているとされる。

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20041103AT2M0200202112004.html