<カネボウ>ファッション部門 架空口座取引で粉飾

 カネボウ(東京都港区)の旧経営陣による乱脈経営問題で、同社のファッション部門が百貨店との架空取引口座を作って商品を納入したように見せかけ、少なくとも10億円を超える虚偽の売り上げを計上していたことが関係者の話で分かった。売り上げの水増しは、厳しいノルマを課された全部門で行われていたとされ、同様の方法を繰り返して巨額の粉飾決算につながった疑いが強まった。
 関係者によると、03年度、ファッション部門から百貨店に商品を納入して売り上げを計上していたのに、口座に代金の入金がないのを同社幹部が気づいた。この幹部が担当部署や相手の百貨店に確認したところ、実際の取引はなく、架空の取引口座だったことが分かった。架空取引は複数回にわたり、売り上げの水増しは10億円を超えていたという。
 同社は98年4月、帆足隆・元社長(68)が社長就任後、子会社を含めた債務超過の解消に乗り出した。本社ビル12階にあるため「12階」と呼ばれる企画部門が化粧品、繊維、食品など全部門で毎月、高い売り上げ目標を設定したが、ほとんどの部門が目標を下回っていた。ファッション部門は取引が増えたように装い、目標を達成したように見せかけて「12階」に報告していた。
 同社関係者は「営業努力は必要だが、厳しいノルマによって、あまりに度が過ぎた水増しが増えた」と話している。
 カネボウは、大阪の毛布加工・販売会社「興洋染織」(大阪府)=今年1月解散=との取引などで、経費の過少計上と売り上げの水増しを繰り返し、同社が設置した経営浄化調査委員会は、01年と02年度だけで100億〜300億円の粉飾決算が行われたと指摘した。
 同社は帆足元社長らを有価証券報告書にうその記載をしたとして、旧経営陣を証券取引法違反(虚偽記載)で告発する方針を固めている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041111-00000018-mai-soci

読売新聞社、TV局24社株など第三者名義で実質保有


 読売新聞グループ本社読売新聞東京本社は11日、両社と読売新聞大阪本社の3社が日本テレビ放送網のほかに、地方のテレビ局24社、ラジオ局18社の株式を第三者の名義で実質保有していることを明らかにした。いずれも株式の非公開会社で、このうちテレビ局9社とラジオ局3社は第三者名義分を加えるとメディアの持ち株制限を定めた総務省令の制限を超えていた。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20041111AT1D1108R11112004.html