西武、個人名義株使い不適切な総会運営

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20041230AT1D3000H30122004.html

 西武鉄道は30日、過去の株主総会で、コクド保有の個人名義株を名義人に招集通知を送らないまま総会の定足数に含めていたことを明らかにした。さらにコクドが保有する個人名義株の議決権行使書を従業員に渡し、総会に出席させていたことも分かった。西武グループのずさんな企業統治が改めて浮き彫りになった。

 同日のグループ経営改革委員会で西武から報告があった。株主総会では1982年まで個人名義株を定足数に入れており、コクド従業員による個人名義株の議決権行使書での出席は昨年まであった。今年になって是正したが、委員会は法令にのっとった適切な運営をするように指示した。

 コクドからは有価証券報告書の過少記載を公表する前に西武株を売却した企業72社のうち、37社分、215億円と売買契約の解除で合意したことの報告があった。残る35社とも28日までに面談を終えており、年明けにも詳細をつめて問題解決を目指す。合意した37社のうち約29社には支払いを終えた。