コクド、西武株使いグループの資金やり繰り

http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT1D240AT%2024122004&g=S1&d=20041225

 西武鉄道グループの中核企業コクドが今年8月までの4年半の間にプリンスホテルなど子会社3社に個人名義の西武鉄道株1600万株を市場外で売却、その売却資金約230億円でこれらの会社の増資に応じていたことが24日、分かった。プリンスホテルなどはその後、減資して欠損金を解消。上場会社だった西武株を利用してプリンスホテルの累積損失を埋めるなどやり繰りしていたとみられる。グループの改革委員会で実態解明を急ぐ。プリンスホテルシンガポールのホテルの運営受託からの撤退を決めた。

 西武株については24日、西武グループ経営改革委員会の諸井虔委員長が会見で明らかにした。西武株の売却先はプリンスホテル西武建設、西武商事。コクドはプリンスと西武建設からそれぞれ約110億円、西武商事から約3億円の売却代金を得た。売却益は合計210億円としている。

 コクドからプリンスホテルへの売却については、10月に提出した大量保有報告書の訂正で2000年4月に1430円で418万6000株、2001年1月に1350円で445万株を売買したことが明らかになっている。