国際会計基準利用、EUなど90カ国以上に

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20050110AT2M0600409012005.html

 【ロンドン=田村篤士】欧州連合(EU)域内で今月から上場企業約8000社に国際会計基準の導入が義務付けられ、企業は投資家への情報開示や財務戦略の修正など対応に追われている。同基準を利用する国はEUが加わることで90カ国超になり、企業の実力が比較しやすくなったが、当面は基準の変更による混乱から投資資金の流れに影響が出る可能性もある。

 欧州では英独仏など主要国が独自の会計基準を持ち、15種類が存在していた。これが統一され、企業は今月から始まった連結決算から国際基準に基づく決算発表を義務付けられた。昨年10―12月期に、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルや英銀バークレイズなど主要企業は相次いで基準の変更がもたらす影響についての説明会を開催。フランステレコムは移行準備のため財務担当役員を座長とする委員会を設置した。