カネボウ粉飾決算、会計士4人を逮捕

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 カネボウ粉飾決算事件で、会計監査を担当した中央青山監査法人に所属する公認会計士が粉飾に深く関与した疑いが強まり、東京地検特捜部は13日、会計士で同監査法人代表社員、佐藤邦昭(63)ら4容疑者を証券取引法違反有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕した。佐藤容疑者らは、カネボウの実際の財務状況を知りながら粉飾に主体的にかかわっていたという。

 創業110年以上の歴史を持つ老舗企業を舞台にした巨額粉飾事件は、日本を代表する大手監査法人に所属する会計士の刑事事件に発展。会計監査のあり方が、改めて厳しく問われそうだ。

 ほかに逮捕されたのはいずれも公認会計士で、同監査法人代表社員、徳見清一郎(58)、同、神田和俊(55)、同法人社員、宮村和哉(48)の各容疑者。特捜部は同日、証券取引等監視委員会と合同で、同監査法人の本部(東京・千代田)など関係先の家宅捜索を始めた。