企業会計審、簡易な監査を可能に・基準のたたき台作成

 金融庁企業会計審議会は24日、公認会計士が通常の監査よりも簡単な手続きで企業の財務諸表などを点検する業務について、枠組みを示す意見書をまとめた。決算を四半期ごとに開示する動きが企業に広がっていることを受け、通常の監査とそれ以外の簡易な監査との違いを示した。

 簡易な監査は会計士の間で「レビュー」と呼ばれる。意見書はレビューについて「財務諸表が一定の会計基準に従って作られているかを調べること」と定義。通常の監査のように工場などに実際に足を運んで在庫を調べる必要はなく、不正が発覚した場合の責任も軽いことを示唆した。四半期決算が定着している米国では、会計士は通年決算以外はレビューで企業の決算を迅速に点検している。日本でも四半期の情報開示にレビューを使う企業があるが、証券取引法などに根拠がある監査と、法制上の明確な定めがないレビューとの違いが不明確。

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20040625AT1F2401A24062004.html