「不正会計に関与せず」と弁明・エンロン元会長

 【ニューヨーク27日共同】会計スキャンダルを引き金に2001年12月に米企業史上で最大規模の負債を抱え経営破たんした米エネルギー大手エンロンの創業者、ケネス・レイ元会長が米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューで「不正会計には関与せず、いかなる法律違反も犯していない」と弁明した。

 レイ氏は経営責任を認めながらも、巨額損失を簿外で処理するなどの会計操作はファストウ元最高財務責任者(CFO)が実行したと主張。業績が好調に推移する中「ファストウを疑う理由はなかった」と語った。

 破たん前に自社株を売り抜けたとの批判については「会社再建の資金調達に向け最善の措置を取った」と反論。01年に4億ドルを超えた資産は現在2000万ドル以下で、負債などを相殺した手持ち資金は100万ドルに満たないことも明らかにした。

 全米に企業会計不信をもたらし株価下落の一因となったエンロン事件ではファストウ氏ら幹部が有罪判決を受けたり、起訴済み。米メディアは捜査当局がレイ氏起訴の方針を固めたと報じている。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20040627AT3K2701A27062004.html