東証、伊豆箱根鉄道株を12月26日に上場廃止

 東京証券取引所は25日、伊豆箱根鉄道株を12月26日に上場廃止にすると発表した。上場廃止を回避する目的で20年以上も株主数を偽って開示してきたことが、証券市場への信頼を著しく傷付ける行為と判断した。西武鉄道に続き伊豆鉄の上場廃止が決まり、西武グループの上場企業はなくなる。伊豆鉄株は26日から整理ポストに移行し、12月25日まで売買される。上場廃止後は東証での売買はできなくなる。

 伊豆鉄は先月27日、グループ4社が実質所有する個人名義や取締役名義の伊豆鉄株が多数あると発表。これを受けて東証上場廃止の審査を進めていた。東証の調査によると、同社の実質株主数は少なくとも1977年から98年まで95年を除く毎年、上場維持基準を下回っていた。東証は同社がこうした事実を隠ぺいする目的で名義株を作り、多いときには実際の株主数の倍以上の株主数を有価証券報告書に記載するなど長期間、不実の記載をしていたと指摘。株式事務責任者が取締役会の一員であるなど組織的な取り組みも認められると結論づけた。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20041125AT1D2507H25112004.html