新潟証券、13億円の簿外債務・監視委が処分勧告

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20041223AT1F2201B22122004.html

 証券取引等監視委員会は22日、地場証券の新潟証券が今年8月末の時点で約13億円の簿外債務を抱えていたと公表した。監視委はこれに伴い、損失移転先の別勘定で違法な取引があったとして処分を勧告。金融庁は近く処分に踏み切る方針だが、「債務を加味しても財務上の問題はない」としている。

 監視委によると、新潟証券は1965年ごろ、資産運用で生じた損を別勘定に移転。そこに金融債の架空取引で得た現金を充てることで損の穴埋めを試みた。ただ架空取引を隠すために金融債の償還に応じたため利払いがかさみ、当初2億円だった損失は13億円まで膨らんだという。監視委では金融債の架空取引が証取法違反にあたると判断。一連の取引を進めた新潟証券の中野裕二社長などの処分を勧告した。