会計士協、IT企業の監査を厳格化・「粉飾」続発に対応

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20050313AT2D1102O12032005.html

 日本公認会計士協会(藤沼亜起会長)は情報技術(IT)企業の監査を2005年3月期決算から厳格化させる。IT企業で売上高水増しなどの粉飾決算が相次いだことに対応、伝票だけで実体のない取引や引き渡しの不完全な取引の売上高計上を認めさせないなどの指針を設けて会計士に徹底させる。さらに売上高計上などの会計基準があいまいだとして、企業会計基準委員会に早急に設定するよう要請する。

 厳格化の方法はまず取引を、(1)ソフトやシステムの開発(2)コンサルティング(3)他社のソフトや情報機器を取り次ぐ商社的な仲介――の三つに分類。開発では実際の作業の確認に加え、計画書や仕様書を基にソフトやシステムの仕上がりや作業状況を確認する。コンサルティングは作業時間と売上高の相関関係をチェックする。仲介では取引先を含めた社内検査を求める。