不正経理、6労働局で7000万円超・新たに東京などで発覚

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 厚生労働省の広島、兵庫労働局で昨年相次いで発覚した不正経理が、北海道、青森、東京、京都など別の六労働局でも行われていた疑いが強いことが28日、会計検査院の調べで分かった。6労働局の不正経理の総額は7000万円を超すとみられる。

 検査院によると、東京局では、消耗品などを買ったように装って架空伝票を作成し、取引先の事務用品販売業者に公費をプール。そこからパソコンなど約1000万円分の物品を購入したが、パソコンなどの行方は分からなくなっているという。

 青森局では、非常勤職員を雇ったように見せかけるカラ雇用などで、約3000万円の裏金を捻出。京都局では、カラ出張の旅費などで約3000万円の裏金をつくっていた。

 北海道局の札幌公共職業安定所ハローワーク)では、職員が日本銀行から公金を引き出すための請求書を差し替え、百数十万円を自分の口座に振り込ませた疑いがもたれている。この職員は8月、職場の金庫から現金を盗んだ窃盗容疑で北海道警に逮捕されている。